まるごとメロンパン号が表すものとは

MIU404 最終回に向け、考察。

 

8/29 MIU404の公式twitterに、【まるごとメロンパン号】とだけ写真と合わせアップされました。

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まるごとメロンパン号

 

・わざわざ、物語にこの車を登場させた理由。

・9話ラストで、SNS上で容疑者を乗せた車と化したこと。

・公式twitter

以上3点から、まるごとメロンパン号は、これまで物語のキーワードとなった「分岐点」「スイッチ」に並ぶ、なにか意味があるのではないかと興味を持ったので第二話を見返した考察です。

 

【2話 切なる願い】

内容:

容疑者の青年が、人質に車を運転させ、何処かへ向かう。その際、九重は現場の状況から、人質たちは亡くした息子に容疑者を重ね合わせる。

もしかしたら、容疑者は容疑者じゃないかもしれないと「信じたい」気持ちと「現実」が重なりそうで、結局最後には反発しあう。信じることを深く掘り下げる回。

 

状況:1話で伊吹が機動捜査隊の車を破壊し、新たに支給された公用車は「まるごとメロンパン号」

 

伊吹「あれスピード出ないんですよ、なんのための機捜なんだか」

桔梗「機動捜査隊にスピードはいらない」

 

志摩「お前と組んだせいであのメロンパン号に乗る羽目に」

 

女子高生「まるごとメロンパン!まるごとって何事?」

 

志摩「ごめんねー売り切れなんだよ」

女子高生「食べたかったなー。まぁ、次にする?」

 

伊吹「メロンパンいくらにする?一個千円かなあ」

志摩「高いだろ。。。」

伊吹「え?だってメロンまるごと入ってるんだよ?」

志摩「入らない。カバン中に入るなんてどれだけでかいんだよ」

 

志摩「まるごとっていうのは、たとえだよ。比喩。」

伊吹「えーーがっかりーー」

志摩「おまえにがっかりだよ」

伊吹「おばちゃーん、メロンパンにメロン丸ごと入ってないんだってーー」

 

逃走中の犯人をみつける伊吹

 

志摩「・・・310円。メロンパンに400円以上は出せない」

伊吹「いつまでその話してんだよ!」

志摩「お前が言ったからだろ」

 

伊吹「前の車、乗ってる。」

赤信号にスピードをあげようとする伊吹

止める志摩

 

伊吹の勘を信じ、本部に連絡する志摩

 

志摩「逃走したかもしれない容疑者を見つけたかもしれないと言ってる奴が隣にいます」

伊吹「はぁ、かもかも」

桔梗「ふんわりしてんなぁ」

 

(ここの3行はすべてメロンパンにかけてる。本当はまるごとメロンじゃないメロンパンと、本当は容疑者かもしれない青年。そもそも「容疑者」が「かもしれない」という意味なので「かもかも」。桔梗の「ふんわり」これはパンの表現)

 

まるごとメロンパン号の考察:

まるごとメロンパン号が表しているのは、【本当のようで、本当ではない】。

・9話、SNSデマが流れる。人々は街に爆弾が落とされていないと知りながらも「容疑者・まるごとメロンパン号」の写真を撮り続ける。

 

デマによって流れた、本当のようで、本当ではない現実。そこに、メロンパン屋さんか容疑者のよで、そうではない機捜車を重ね合わせエンディング。

 

今まで、メロンパン屋として、潜入し犯人逮捕に役立っていたものが、最終回前で、一転。

【容疑者を乗せた車】と化けた。

 

追加

見返せば伏線だった当たり前のような、セリフ2点。

桔梗「機捜にスピードはいらない」

女子高生のセリフ「食べたかったなー、また次でいいか」

 

今思えば、「スピードはいらない」と言うが、その後「間に合うか間に合わないか」の一瞬で人の人生が変わることを痛感する。そして、懸命に走る伊吹。スピードはいらないは、今なら言わないセリフだろう。

 

「次がある」ためには、いつどこを走るのか分からないまるごとメロンパン号に出会う「スイッチが必要」。